まず100万円を作る。投資の話はそれからです。まめ家の新人研修【第1話・種銭編】

研修2日目です。今日はレベル上げの話をします。

前回の地図で、資産形成は4ステップの攻略チャートだとお話ししました。その STEP1 が、今日のテーマ「種銭を作る」です。

最初に大事なことを言っておきます。種銭ができるまで、投資はしなくていいです。むしろ、しないほうがいい。

オルカンがどうとか、iDeCoがどうとかは、全部この後の回でやります。でも、土台になる現金がないまま投資を始めた人は、相場が下がった瞬間に怖くなって、一番売っちゃいけないところで売ります。私はそういう人を何人も見てきました。だから順番を守る。まずは種銭です。

全体マップはこちら:ゼロから1億円・まめ家の新人研修【第0話】

目次

まずは「現金100万円」を目標にする

種銭の最初のゴールは、現金で100万円です。これを生活防衛資金と呼びます。

なぜ100万かというと、人生で「うわっ」となる出費の多くが、だいたいこの範囲に収まるからです。急な引っ越し、家電の同時故障、体調を崩して働けない月。こういうときに現金があると、慌てて借金をしたり、せっかく積み立てた投資を取り崩したりせずに済みます。

もちろん、必要な額は人によって変わります。実家暮らしで家賃がかからない人なら、もう少し少なくても回るかもしれない。逆に、一人暮らしで頼れる人が近くにいないなら、もう少し厚めがいい。ただ、最初の目標としては「現金100万円」を旗に立てておくと、ぼんやりした不安が「あと◯ヶ月で着く」という具体的な距離に変わります。

ちなみに私自身、社会に出たときの貯金は100万円もありませんでした。そこからコツコツ積み上げただけです。特別な才能は要りませんでした。

種銭が貯まらない正体は「なんとなく」

ではなぜ、多くの人は100万円が貯まらないのか。

答えはシンプルで、「なんとなく」お金を使っているからです。

買い物には2種類あります。本当に必要なもの(Need)と、なんとなく欲しいもの(Want)。種銭が貯まらない人は、このWantを「ご褒美」とか「ストレス発散」という名前に変えて、無自覚に積み上げています。コンビニの寄り道、惰性で続けているサブスク、付き合いで行く気乗りしない飲み会。一つひとつは小さくても、これが種銭を食い潰す正体です。

我慢しろという話ではありません。自分が今払っているお金が Need なのか Want なのか、一度立ち止まって名前をつけてみる。それだけで、驚くほど無駄が見えてきます。

貯め方は「先取り」一択

では具体的にどう貯めるか。方法はたった一つ、「先取り」です。

多くの人は、給料が入る → 生活費を使う → 余ったら貯金、という順番でやります。これだと永遠に貯まりません。余りなんて、まず出ないからです。

だから順番をひっくり返します。給料が入る → 先に貯金を抜く → 残りで生活する。この「先取り」にするだけで、貯金は勝手に積み上がっていきます。

コツは、自分の意志を信じないことです。人間の意志は弱いので、「今月は頑張って貯めよう」は続きません。代わりに、仕組みで自動化します。給料が入ったら自動で別口座に一定額が移る設定にして、あとは放置する。この「自動で抜ける口座」の作り方は、次回の口座開設編で具体的にやります。

→ 第2話:口座開設編(近日公開)

種銭が貯まる人の「考え方」

技術的な話は以上です。最後に、種銭がよく貯まる人に共通する「考え方」を並べておきます。テクニックそのものは後続の回で詳しくやるので、ここでは「こういう感覚を持っておくといいよ」という地図だけ。

  • 仕事は、無理なく長く続けられるものを選ぶ。 種銭の最大の源は、副業でも投資でもなく本業です。月々の安定した入金がすべての土台になります。副業は、余力ができてからで十分。
  • 住む場所で、種銭のスピードは何倍も変わる。 特に家賃。実は種銭が一番たまるのは「家賃が低い時期」です。実家から通えるなら、それは強力な武器になります(この話は第5話で本気を出します)。
  • 効用が変わらない支出は、安いほうを選ぶ。 同じ満足度なら、高い店も安い店も得られるものは同じ。だったら安いほうでいい。ここに見栄を挟まない人ほど貯まります。
  • 中古で十分なものは、中古でいい。 新品である必要が本当にあるのか。車も家具も、こだわりがない分野は中古で賢く済ませる。この「買い方」は第6話でみっちりやります。
  • お金のかからない趣味を、一つは持っておく。 休日の過ごし方が全部「お金を使う前提」だと、種銭は溜まりません。

→ 第5話:固定費編(近日公開)
→ 第6話:節約・ポイ活編(近日公開)

レベル上げを「作業」として楽しめたら勝ち

最後に、この連載でいちばん大事かもしれないことを。

節約や種銭づくりを「我慢」だと思っている人は、続きません。どこかで反動が来て、ドカンと使ってしまう。

逆に、お得な行動を見つけて実行することそのものを、ゲームの作業みたいに楽しめる人は、勝ちます。「先取りで今月もちゃんと貯まった」「同じものをこっちで安く買えた」——この小さな達成感を、RPGのレベルが1上がる感覚で味わえるかどうか。

種銭づくりは、地味なレベル上げの時間です。でも、ここを楽しめた人だけが、次のステップに進める。

というわけで研修2日目はここまで。次回はいよいよ、貯めたお金を入れる「器」を作ります。最強の銀行と証券口座を、ポイントをもらいながら揃えていく回です。

それでは、研修3日目で。

第3話:積立編
第4話:個別株・優待編

第5話:固定費編
第6話:節約・ポイ活編
第7話:保険料控除編


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