種銭100万から始めた地方の3児パパが、含み益を作るまでにやったこと

年収500万・地方暮らしの3児パパでも、資産1億円に到達できます。これが現実です。

特別な才能があったわけでも、高い年収があったわけでもありません。都会に住んでいたわけでもない。地方で、ごく普通の年収で、ただ淡々と積んだだけです。

投資は年収の高い人のもの、都会の話、と思っている人がいるなら、まずこの一行だけ持って帰ってほしいと思っています。年収より、住んでいる場所より、先に始めたかどうかのほうがずっと効きます。

目次

地方・年収500万は、投資のハンデじゃなかった

むしろ、最初から渡されていたゲタだったな、と今は思っています。

理由はシンプルで、地方は投資の原資が貯まりやすいからです。

  • 家賃が安い。都心と同じ広さでも、月の負担がまるで違う。実家にお世話になれた時期があるなら、なおさら浮く
  • 生活費そのものが低い。外食も、駐車場も、何もかも東京基準ではない
  • だから貯蓄率が高くなる。手元に残る割合が、収入の額面以上に効く
  • 通勤の満員電車も、長い通勤時間も、それにまつわるストレスもない

「東京で年収700万」と「地方で年収500万」を手取りと生活コストで並べると、額面の差はびっくりするほど埋まります。むしろ、投資に回せる金額で逆転することすらある。このあたりは別の記事で数字を詰めているので、気になる人はそちらも読んでみてください。

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要は、年収500万・地方というのは「投資できない理由」ではなく、「投資しやすい条件」だったわけです。私自身、投資文化なんてまるでない環境で育ちました。だからこそ、知ってさえいれば誰でもできる、と言い切れます。

全部、種銭から始まった

とはいえ、いきなり積立をしたわけではありません。

最初にやったのは、種銭を作ることでした。現金100万円。投資の話はそれからです。この順番だけは譲れないと思っていて、別記事でも一本書いています。

ここで、ひとつ極端な思考実験をしてみます。

もし本気で、最短で種銭を作るならどうするか。たとえば1年だけ実家にお世話になる。車は親のおさがりか、20万円くらいの中古で十分。食費は朝も昼も晩も実家に甘えて、家にお金を入れない。そうすると、月の生活費がほとんどゼロになります。年収500万の手取りがまるごと残るとしたら、1年で300万円くらいの種銭が作れる計算になります。

そしてその300万を、最初に一括で放り込んでしまう。

私が完全にこれをやり切ったわけではありません。ただ、実家にお世話になれた時期があって、そこで作れた種銭が後々ものすごく効いた、というのは本当のことです。だから、できる環境にある人には、人生で一度くらい全力でやってみる価値があると思っています。

早く放り込んだ種銭は、あとから追い抜かれない

なぜ「最初に一括」がそんなに効くのか。「ジャックとジル」というたとえ話を、さっきの300万円に当てはめてみます。

ジャックは、25歳のときに1年がんばって作った種銭300万円を一括で投資して、あとは一切追加しませんでした。ほったらかしです。

ジルは、40歳から毎月3万円ずつ、まじめにコツコツ積み立てました。60歳までの20年間で、入れたお金は合計720万円になります。

二人とも年7%で運用できたと仮定して、60歳の時点でいくらになっているか。あくまで試算ですし、相場は上にも下にも動くので将来を約束するものではありませんが、ざっくり計算するとこうです。

  • ジャック:入れた元手は300万円だけ → 約3,200万円
  • ジル:入れた元手は720万円 → 約1,560万円

入れたお金はジルのほうが400万円以上も多いのに、最終的な金額はジャックがジルの倍以上になります。差を生んだのは、たった一つ。ジャックが15年早く始めたこと、それだけです。

理由は複利です。早く入れたお金には、働く時間が長く与えられる。後から倍以上のお金を積んでも、この「時間」だけは買い戻せません。

だから、種銭を早く作って、早く放り込む。仮にその後しばらく追加投資ができなくなっても、最初の種銭が勝手に育っていく。これが、年収が高くない人ほど効く戦い方だと思っています。額で勝負できないなら、時間で勝負すればいい。

月いくらから? 正直、最初は少額でした

私の積立も、最初から大きな額だったわけではありません。

最初は少額から始めて、生活が回ることを確認しながら、少しずつ増やしていきました。タイミングを計った記憶もありません。上がっても下がっても、ただ淡々と。

含み益が500万を超えたのが積立開始から何年後だったか、正確には覚えていないんです。気づいたら超えていた、というのが正直なところで、これは自慢ではなく「設定して忘れる」をやっていると本当にそうなる、という話です。途中で必ず相場は下がります。それでも売らずに続けた、ただそれだけでした。

iDeCoとNISA、ガチで比べると実はiDeCoが勝つ場面がある

積立の器の話もしておきます。我が家はNISAが先で、iDeCoは制度が始まって1年くらい経ってから足しました。

よく「結局どっちがいいの」と議論になりますが、数字だけで詰めると、実はiDeCoのほうが有利になる場面が多いです。

最大の理由は、iDeCoの掛金が全額所得控除になること。NISAにはこの入口の節税がありません。会社員にとって、iDeCoは最強クラスの節税ツールです。しかも2027年1月の引き落とし分からは、企業年金のない会社員の上限が月2.3万円から月6.2万円へと一気に広がります。仮に満額の月6.2万円を入れると、年74.4万円が課税所得から引ける。所得税20%・住民税10%の人なら、ざっくり年20万円超の節税になる計算です。

ポイントは、この戻ってきた税金を「使わずに再投資する」とどうなるか、です。ここを数字で見てみます。

月2.3万円(いまの会社員の満額)を20年間、年7%で運用できたと仮定します。所得税20%・住民税10%、合わせて30%の人を想定します。あくまで前提つきの試算です。

  • NISA:月2.3万円を20年積むと、約1,200万円。出口の税金はゼロ。手元に約1,200万円。
  • iDeCo:同じ月2.3万円を積むので、運用結果はNISA同様に約1,200万円。これに加えて、iDeCoだけは毎年「節税で戻ってくるお金」があります。年27.6万円の拠出 × 30% = 年8.28万円。この戻ってきたお金を20年間ぜんぶ別口(NISAなど)で再投資すると、年7%で約340万円に育ちます。

つまりiDeCo派は、出口の税金を引く前で「約1,200万円+約340万円=約1,540万円」を手にしている計算になります。NISAより約340万円も前に出ているわけです。

問題はここからの出口課税ですが、

  • 退職所得控除をフルに使えるケース(ほかに大きな退職金がないなど):iDeCo分の出口課税はごく小さく抑えられ、おおむね約1,500万円が残ります。NISAの約1,200万円に対して、はっきり勝ち。
  • 退職金と重なって控除を使い切れない最悪ケース:iDeCo分の受け取りに数十万〜百数十万円の税金がかかります。それでも、再投資した約340万円のクッションがあるおかげで、最終的にはNISAと互角〜やや勝ち、に着地します。

要するに、節税分をきちんと再投資するなら、出口で控除が使えても使えなくても、数字の上ではiDeCoが負けにくいんです。しかも2027年1月からは上限が月6.2万円に広がるので、この差はさらに開いていきます。

NISAの利益は運用益だけ。iDeCoは運用益に加えて、入口の節税の複利がもう一段乗る。これが「数字で詰めるとiDeCoが勝つ」の正体です。

iDeCoNISA
入口(拠出時)全額が所得控除=節税(上の例で年8.28万円)控除なし
運用中非課税非課税
出口(受取時)課税。ただし退職所得控除などで圧縮可非課税・悩みなし
引き出し原則60歳まで不可いつでも自由
制度の安定性出口の控除ルールが改正されやすい入れたら非課税、シンプルで揺れにくい
上の試算の手元(出口前)約1,540万円約1,200万円

それでも、我が家はNISAを軸にしている

数字でiDeCoが勝つ、と書いておいて何ですが、我が家の重心はNISAです。

理由は2つあります。

ひとつは、身軽さ。iDeCoは原則60歳まで引き出せません。子ども3人、これから何が起きるか分からない我が家にとって、いつでも引き出せるという自由は、数字に出ない大きな価値です。

もうひとつは、制度改悪への強さ。iDeCoは出口のルールがよく変わります。実際、退職金との控除の重なりを調整する「5年ルール」が、最近「10年ルール」に延びました。出口で梯子を外されると、入口の節税メリットがそのぶん削られます。その点NISAは「入れたら非課税」がシンプルで、出口で揺さぶられにくい。

だから我が家の答えは、どちらか一方ではなく両建てです。身軽さと改悪耐性のNISAを軸にしつつ、節税の取れるiDeCoは満額で乗せる。引き出せないお金は「老後専用の箱」と割り切る。

ひとつだけ正直に書いておくと、iDeCoの出口でいくら税金がかかるかは、退職金の額や受け取り方で人それぞれ変わります。私はFPでも税理士でもないので、自分のケースは最後は自分で試算して確かめてほしいと思います。

結局、年収より先に始めた人が勝つ

ここまで地方の話、種銭の話、iDeCoとNISAの話をしてきましたが、いちばん伝えたいのは最初の一行に戻ります。

年収500万でも、地方でも、含み益は500万を超えました。

振り返ってみて、効いたのは才能でも年収でもありませんでした。種銭を作る順番を守って、早く放り込んで、あとは淡々と続けて、設定して忘れた。それだけです。順番と仕組みの話で、根性の話ではありません。

もし、年収が高くないから、地方に住んでいるから、と一歩を止めている人がいたら。あの頃の自分に届けるつもりで書いています。条件が揃うのを待つより、今ある条件で先に始めたほうが、たぶんずっと早い。


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