「家賃は掛け捨て。持ち家は資産になる」
長年信じられてきたこの神話、
電卓を叩くと音を立てて崩れます。
3児パパ・1億目前のまめ社長です。
「資産1億近くもあって、なぜ家を買わないの?」
これは、私が周囲から最もよく聞かれる質問のひとつです。
答えはシンプルです。
買わない方が、圧倒的にお金が増えるから。
しかし、世の中の持ち家 vs 賃貸論争は、感情論が9割。
「家賃はもったいない」「資産になる」という呪文を、誰も電卓で検証していません。
この記事では、3児パパの家計担当として、残酷な数字を全部公開します。
この記事でわかること
- 持ち家と賃貸の月々支払いの「隠れコスト」
- 35年後に9,000万円差がつくシミュレーション
- 複数シナリオ(金利上昇・インフレ・補助なし)の検証
- 持ち家の正当なメリット(団信・住宅ローン控除)の評価
- 「老後に賃貸借りられない」への論理的反論
- 自分はどっちを選ぶべきかの判断軸
結論:「持ち家」は数学的には負け試合
長くなるので、最初に結論をまとめます。
| 観点 | 持ち家 | 賃貸 |
|---|---|---|
| 35年後の総資産(ベースケース) | 約1,000万円 | 約9,200万円 |
| キャッシュフローの柔軟性 | 低い | 高い |
| 災害・転勤リスク | 高い | 低い |
| 心理的満足 | 高い(自分の城) | 低い〜中 |
| 団信での生命保険効果 | あり | なし |
| 住宅ローン控除 | あり(最大13年) | なし |
「数字で言えば賃貸圧勝、心理面では持ち家にも価値あり」が正直な結論です。
私は数字を取って 賃貸×インデックス投資 を選びました。
ただ、人によっては持ち家が正解な場合もあります。判断軸は最後にまとめます。
前提条件:あえて「持ち家」に有利な設定で計算
私の住環境ベースで、持ち家に有利になるように甘めの条件で計算します。
それでも結果は変わらないことを、まず見てください。
比較対象A:持ち家(標準的な戸建て)
| 項目 | 設定 |
|---|---|
| 物件価格 | 3,500万円(土地+建物) |
| ローン | 35年フルローン |
| 金利 | 1.5%(固定特約・甘めの設定) |
| 物件種別 | 地方都市の新築戸建て |
比較対象B:賃貸(私の現在の生活)
| 項目 | 設定 |
|---|---|
| 家賃 | 月8万円(駐車場込み・戸建て) |
| 家賃補助 | 月3万円(勤務先の福利厚生) |
| 実質負担 | 月5万円 |
運用条件
| 項目 | 設定 |
|---|---|
| 投資商品 | S&P500想定 |
| 想定利回り | 年5%(過去平均7〜10%より控えめ) |
ステップ1:月々の支払いの真実
多くの人がローンの返済額だけを見ますが、持ち家には隠れコストがあります。
持ち家コースの月支出
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| ローン返済(3,500万円・35年・1.5%) | 約10.7万円 |
| 固定資産税 | 約1.0万円(年12万円換算) |
| 修繕積立 | 約1.5万円(壁塗装・給湯器交換等) |
| 合計 | 月13.2万円 |
賃貸コースの月支出
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| 家賃 | 8.0万円 |
| 家賃補助 | ▲3.0万円 |
| 更新料等(月割) | 約0.1万円 |
| 実質支出 | 月5.1万円 |
月の差額:8.1万円
持ち家を選ぶと、毎月 8.1万円多くお金が出ていきます。
多くの人は「でもローンが終われば家が残るから」と言ってこの差額を飲み込みます。
しかし、私はこの8.1万円を 複利という最強のエンジンに突っ込みます。
ステップ2:35年後の資産残高(ベースケース)
毎月8.1万円を、35年間、年利5%で淡々と積み立てた場合の試算です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 積立元本 | 約3,402万円 |
| 運用益 | 約5,800万円 |
| 35年後の金融資産 | 約9,200万円 |
💡 同じ手法で、我が家は12年間で400万円→1億目前まで来ました。詳しくは「【資産推移12年】400万→9,000万。3児パパが体感した「r>g」の衝撃」で。
35年後の資産比較
A. 持ち家を選んだ人
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 不動産 | 築35年の木造住宅(建物価値ほぼゼロ) |
| 土地価値 | 約1,000万円(地方都市・控えめ) |
| 手元現金 | 0円(差額を全て住宅費に消費) |
| 総資産 | 約1,000万円 |
| 流動性 | 低い(売却に時間がかかる) |
B. 賃貸(私)を選んだ人
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 不動産 | なし |
| 金融資産 | 約9,200万円 |
| 手元現金 | 即時引き出し可能 |
| 総資産 | 約9,200万円 |
| 流動性 | 高い |
老後の安心感、どちらにある?
「土地1,000万円」と「現金9,200万円」。
73歳の私が、どちらの状態でいたいか。答えは明白です。
ステップ3:他シナリオでも検証する
「ベースケースが甘いんじゃないの?」という声に応えて、複数シナリオも計算します。
シナリオA:金利が2.0%に上昇(リアル)
2024年以降、変動金利は上昇トレンド。固定2.0%で再計算。
| 項目 | 1.5% | 2.0% |
|---|---|---|
| ローン月返済額 | 10.7万円 | 11.6万円 |
| 月支出合計 | 13.2万円 | 14.1万円 |
| 月の差額 | 8.1万円 | 9.0万円 |
| 35年後の運用益 | 9,200万円 | 約10,200万円 |
金利が上がるほど、賃貸有利になる仕組みです。
シナリオB:家賃補助なし(普通のサラリーマン)
家賃補助がない場合の試算。
| 項目 | 補助あり | 補助なし |
|---|---|---|
| 月支出 | 5.1万円 | 8.1万円 |
| 月の差額 | 8.1万円 | 5.1万円 |
| 35年後の運用益 | 9,200万円 | 約5,800万円 |
補助がなくても、5,800万円の差は依然として大きい。
シナリオC:インフレで家賃が上がる場合
「家賃は上がるから持ち家有利」という意見もよく聞きます。
実際、年率1%程度の家賃上昇でも35年で1.4倍。
ただしその場合:
| 項目 | 影響 |
|---|---|
| 家賃 | 8万円→月11万円程度に上昇 |
| ローン返済 | 35年固定なら影響なし |
| 固定資産税 | インフレで上昇 |
| 修繕費 | インフレで上昇 |
→ 持ち家側もコストが上がるので、差は思ったほど縮まりません。
むしろ、家賃は引っ越しで調整できるが、持ち家は逃げ場がない。
持ち家のメリット:3つは認めるべき
数字では負ける持ち家ですが、正当なメリットはあります。フェアに評価します。
① 団信(団体信用生命保険)
ローン契約者が死亡すると、残りのローンがゼロになる保険です。
実質、ローン残高分の生命保険に無料加入しているのと同じ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 適用条件 | 住宅ローン契約と同時 |
| 保険料 | ローンに含まれる(追加負担なし) |
| 効果 | 死亡時に家族はローン負担ゼロで家が残る |
② 住宅ローン控除
最大13年間、ローン残高の0.7%が所得税から控除されます。
| 項目 | 効果 |
|---|---|
| 控除期間 | 最大13年 |
| 控除率 | ローン残高×0.7% |
| 13年合計の控除額 | 最大273万円程度 |
これは大きいです。
③ 心理的満足・自由度
- 壁に穴を開けられる
- リフォーム自由
- 自分の城という安心感
- 子どもに「自分の家」を持てる
これは数字に換算できない価値です。
しかし、それでも数字では…
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 賃貸×投資の35年後の運用益 | 約9,200万円 |
| 住宅ローン控除(最大) | -273万円 |
| 団信(生命保険代替・約30年で換算) | -約500万円 |
| 正味の差額 | 約8,400万円 |
それでも8,000万円超の差は残るのが現実です。
反論への先回り:3つの定説を論破
反論①:「老後に賃貸を借りられない」
これ、よく言われる定説ですが、現代ではほぼ嘘です。
| 過去 | 現代 |
|---|---|
| 高齢者の入居は審査が厳しい | URや高齢者向け物件が増加 |
| 連帯保証人が必要 | 家賃保証会社で代替可能 |
| 孤独死リスクで断られる | 見守りサービス付き物件が登場 |
加えて、金融資産が9,200万円ある人の入居を断る大家はいません。
家賃補助も含めて月5万円なら、年60万円。100年分でも6,000万円で、家計には全く問題ない金額です。
反論②:「家賃は掛け捨て、ローンは資産になる」
「家賃=消費、ローン=資産」という呪文ですが、これも誤解。
| 項目 | 内訳 |
|---|---|
| 35年ローン総支払額(金利1.5%・3500万円) | 約4,500万円 |
| うち利息 | 約1,000万円(=「掛け捨て」分) |
| 物件の35年後の価値 | 約1,000万円(土地のみ) |
| 修繕費・固定資産税の35年累計 | 約1,050万円(=「掛け捨て」分) |
| 本当の「掛け捨て」分 | 約2,050万円 |
ローンも、利息と維持費で 2,000万円超が消える。
「家賃は掛け捨て」と言う人は、ローンの掛け捨て分を見ていないだけです。
反論③:「家賃を払い続けるより、ローンの方が安い」
これ、月々の額面だけ見ているから生じる錯覚です。
| 比較 | 月額 |
|---|---|
| 家賃(補助なし) | 8万円 |
| ローン返済単体 | 10.7万円 |
ローンの方が月額が高い。
これに固定資産税+修繕費が乗るので、トータルでは持ち家の方が高い。
「ローン返済額しか見ていない」が、持ち家信仰の最大の罠です。
自分はどっちを選ぶべきか?判断軸
ここまで「数字では賃貸」と言ってきましたが、人によっては持ち家が正解です。
以下に判断軸を整理します。
持ち家が正解なケース
| 条件 | 理由 |
|---|---|
| 心理的に「自分の城」を強く望む | 数字に換算できない価値 |
| ペット・楽器・趣味で自由を求める | 賃貸では制約あり |
| 同じ場所に40年以上住む確信がある | 流動性リスクがない |
| 家賃補助がない | 賃貸との差が縮まる |
| 配偶者が強く望んでいる | 家族の幸福が最優先 |
賃貸×投資が正解なケース
| 条件 | 理由 |
|---|---|
| サラリーマンで家賃補助がある | 我が家のパターン |
| 転勤・転職の可能性がある | 流動性が必要 |
| 災害リスクが気になる | 引っ越しで回避可能 |
| 投資の知識・経験がある | 差額を運用できる |
| 金融資産で安心感を得たい | 数字派 |
まとめ:流動性こそ最強の防具
これからの時代は、
- 金利が上がり、ローンの負担はさらに重くなる可能性
- 災害リスクが増え、隣人トラブルも予測できない
- 転勤・転職・働き方の多様化
こうした不確実性の中で、数千万円の借金をして一箇所に定住することは、私にとってリスクが高すぎます。
| 賃貸の本質的メリット | 内容 |
|---|---|
| 流動性 | 嫌なら引っ越せる |
| 経済合理性 | 浮いたお金で本当の資産が作れる |
| 災害分散 | 立地リスクに固定されない |
| キャッシュフロー | 月の支出を柔軟に調整できる |
「賃貸 × インデックス投資」は、家賃補助があるサラリーマンにとって、現代における隠れた最適解です。
私はこれからも、家賃5万円という 最強のサブスクリプション を利用し続け、浮いたお金で「本当の資産(株)」を買い続けます。
💡 我が家の投資戦略の詳細は「【桃鉄で解説】新NISAは年始一括が正解の理由」で公開しています。
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