「足りないなら君が働け」
──こんな言葉を、自分の妻にかけられる人がいるのか。
3児パパ・1億目前のまめ社長です。
先日、ある記事を読みました。
「手取り38万円の夫が、月6万円のお小遣いを死守。 妻は独身時代の貯金100万円で家計の赤字を補填し続けている。 妻が『お小遣いを減らしてほしい』と頼むと、 夫は『なぜ俺ばかり我慢しないといけないんだ。困ったら君がもっと働けばいい』と突き放した」
読み終わって、しばらく言葉を失いました。
そして、ふと気付きました。
我が家には、「お小遣い」という概念がない。
夫も妻も、家計の中で必要なお金を使う。
5,000円以上の買い物だけ、お互いに一言相談する。
それだけです。
この記事では、上の記事を読んで「我が家とまったく違う」と感じた点を整理しつつ、もし同じ状況に置かれている人がいたら踏み出してほしい一歩を、3児パパの視点で書きます。
💡 我が家の夫婦経営の基本は「夫婦は「共同経営」だ」で書きました。
この記事でわかること
- 「足りないなら君が働け」発言の何が問題か
- これは「経済的DV」と呼ばれる構造であること
- 我が家に「お小遣い制度」がない理由
- 同じ境遇にいる人が踏み出せる3つの一歩
- 「夫婦経営」を機能させる3原則
- 子どもたちの教育資金を守るために、夫婦は何をすべきか
まず思ったこと:こんな家庭があるのか
率直に書きます。
| 私の感覚 |
|---|
| 妻のことを気にかけない夫がいることに、衝撃を受けた |
| 妻の貯金で家計を補填するのに、夫が小遣い6万円を死守する構造が信じられない |
| 「足りないなら君が働け」を妻に言える神経が分からない |
| そして、同じような家庭が、実は世の中に少なくないのではと思った |
我が家では、こうした発言は口が裂けても出てきません。
そもそも、そういう発想が芽生えないのです。
ハルナさん家計の構造を整理してみる
記事の家計を、淡々と数字で整理します。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 夫の手取り | 38万円 |
| 妻の収入(単発の仕事) | 1〜3万円 |
| 世帯合計 | 約40万円 |
| 月の赤字 | 約4万円 |
| 赤字補填元 | 妻の独身時代の貯金(残り少) |
| 過去2年の補填累計 | 約100万円 |
| 夫の小遣い | 月6万円(手取りの約16%) |
| 夫の私的支出(高速代・ガソリン・サブスク等) | 家計から別途引き落とし |
| 妻の化粧品・ランチ代 | 自腹(個人貯金から) |
これは経営として、完全に破綻しています。
そして、その破綻を、妻一人が個人の貯金で穴埋めしている。
これが続けば、いずれ妻の貯金は尽き、子どもの教育資金まで吹き飛ぶのは時間の問題です。
タカトさんの3つの根本的な問題
我が家との対比で言うなら、3つの根本的な問題があります。
問題①:「家計」と「個人」の区別がない
| 区分 | タカトさん | 我が家 |
|---|---|---|
| 小遣い | 月6万円「死守」 | そもそも小遣いがない |
| 趣味の支出 | 家計から引き落とし | 家計から(同じだが、相談ベース) |
| サブスク | 夫しか使わないが家計持ち | 二人で必要なものだけ家計 |
| 化粧品・ランチ | 妻の自腹 | 家計から普通に |
タカトさんは「家計」と「自分の財布」を混同している。
小遣いを取りつつ、趣味も家計から引き落とす。これは小遣いの定義として成立していません。
問題②:透明性がない
タカトさんは、自分の支出について妻と話し合っていません。
妻が「少しお小遣いや趣味の引き落としを減らしてほしい」と頼んでも、聞く耳を持たない。
これは、経営者として「コスト管理」を拒否している状態です。
普通の会社で社長が「経費を見直すつもりはない」と言ったら、その会社は潰れます。
💡 家計の透明化については「共働き夫婦の47%が互いの資産を知らない時代に、我が家は14年前から全部見せ合っている話」で書きました。
問題③:「足りないなら君が働け」という発言
これがすべてを物語っています。
| 観点 | 問題 |
|---|---|
| 育児負担 | 妻に100%押し付け |
| 収入責任 | 「足りないなら君が」と妻に転嫁 |
| 自分の支出 | 一切見直さない |
| 妻のキャリア | 妊娠を機に断絶しているのに無視 |
「育児も家計も全部妻、足りないお金も妻が稼げ」。
これはもう、経済的DVと呼ばれる構造です。
「DV」という言葉は重いです。
でも、内閣府の調査でも、夫婦の家事育児分担を「半分ずつ」が理想と考える人は約7割。タカトさんの構造は、現代社会の常識から大きく外れています。
我が家にはなぜ「お小遣い」がないのか
ここで、対比として我が家のやり方を書きます。
我が家のルール
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 家計は完全に一つ | 夫婦の収入は全部家計へ |
| 小遣いの概念なし | 必要な時に必要なものを家計から |
| 5,000円以上 | 一応相談 |
| 透明性 | 3ヶ月に1度、私が総資産を妻に共有 |
| 家計のために我慢 | 夫婦どちらも、お互いに同じだけ |
私自身、実際に月2万円くらい使う程度です。
妻も同じくらい。
「小遣いがないから不自由」ではなく、「家計の中で自由に使える環境」だから、結果的にお小遣いという概念が要らないのです。
「足りないなら稼げ」とは絶対に言わない
タカトさんが妻に言った「足りないなら君が働け」。
これは我が家では、口が裂けても言いません。
思うことすらありません。
理由は簡単で、
夫婦は、収入を競うチームではなく、共に経営するパートナー
だから。
妻が稼ぐ・夫が稼ぐ・どちらも家庭の貢献として等価です。
💡 「家事分担表」の話は「Xで話題の「家事分担10:0」が炎上する本当の理由」で。
同じ境遇にいる人が踏み出せる3つの一歩
「逃げていい」というネット上の声には、私も一定の共感があります。
ただ、その前にもう少しだけ踏み出せる一歩があるなら、伝えたい。
Step 1:家計を「見える化」する
| やること | 内容 |
|---|---|
| マネーフォワード等で全口座を連携 | お互いの状況を可視化 |
| 夫の小遣い・サブスクをリストアップ | 数字で見せる |
| 月の赤字額・補填額を共有 | 事実を突きつける |
「数字」は、感情論を超えた説得材料になります。
夫が無視しても、客観的事実は残ります。
Step 2:第三者を介した話し合い
二人だけで解決しないなら、第三者の力を借りる選択肢があります。
| 選択肢 | 内容 |
|---|---|
| ファイナンシャルプランナー | 家計診断・客観的提案 |
| 自治体の家計相談窓口 | 無料・行政の支援 |
| 信頼できる親族 | 仲介役 |
| 夫婦カウンセリング | 関係性の修復 |
「他人の目」が入ると、夫の振る舞いが変わることがあります。
Step 3:「逃げる」も含めて選択肢に入れる
それでもダメなら、「逃げる」も正当な選択肢です。
| 選択肢 | 内容 |
|---|---|
| 別居 | 一時的な距離で冷静になる |
| 離婚調停 | 法的に向き合う |
| 生活保護 | 必要なら活用してOK |
| 児童手当・各種給付 | 子どもを守るための公的支援 |
「逃げる前にこれを試そう」と書きましたが、
試した上で改善しないなら、逃げる選択は正当です。
自分と子どもを守れるのは、最終的には自分だけ。
経済的DVを生まない「夫婦経営」3原則
| 原則 | 内容 |
|---|---|
| ① 家計は一つ | 夫婦どちらの貯金も「家族のもの」 |
| ② 透明化が前提 | 月1〜四半期1で資産共有 |
| ③ 我慢は対等 | 夫が我慢する分、妻も我慢する。逆も同じ |
この3つさえあれば、「経済的DV」の構造は生まれません。
💡 「47%の夫婦が互いの資産を知らない時代」については「共働き夫婦の47%が互いの資産を知らない」で。
子どもたちのために:投資IQを高めるという解決策
最後に、もう一つだけ。
ハルナさんが今すぐできなくても、長期的に効くのが「投資IQを高める」こと。
| 知識 | 効果 |
|---|---|
| NISA・iDeCoの仕組み | 教育費・老後資金の準備 |
| 児童手当を全額NISAへ | 1人500万円の教育資金 |
| 配偶者控除・年末調整 | 節税で家計改善 |
| 公的支援制度 | いざという時の選択肢 |
「今のお金がない」状況でも、知識を増やすことで、未来の選択肢は確実に広がります。
💡 児童手当をNISAに入れる戦略は「「3人いると教育費3,000万」は嘘」で。
そして、自分の子どもには、こうした男性と結婚してほしくないし、こうした男性に育ってほしくない。
これは3児パパとして、強く願うことです。
子どもには、「家計はチームで作るもの」という価値観を、自然に教えていきたい。
まとめ:夫婦は競争相手ではなく、共同経営者
| 結論 |
|---|
| 「足りないなら君が働け」発言は、夫婦経営の発想として完全に間違っている |
| 妻の貯金で家計を補填する構造は持続不可能 |
| これは「経済的DV」と呼ばれる構造 |
| 同じ境遇なら、まず家計の見える化から |
| 第三者を介した話し合いも有効 |
| それでもダメなら、逃げる選択も正当 |
| 我が家のように「お小遣いの概念がない」運用も一つの形 |
| 投資IQを高めることが、長期的な解決策 |
夫婦は、収入や家事を競う相手ではありません。
共同経営者です。
「家計を一つにする」「透明化する」「我慢は対等にする」。
この3原則さえあれば、経済的DVは生まれません。
私には3人の娘がいます。
彼女たちに、ハルナさんのような思いはさせたくない。
そして同時に、タカトさんのような男性にも、育ってほしくない。
我が家のやり方が、誰かの一歩のヒントになれば嬉しいです。
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