【数字の罠】学資保険は本当にお得?IRR・節税・機会損失を全部計算してみた

「学資保険は元本割れしないから安心」
「節税にもなるからお得」

電卓を叩いた瞬間、その神話は崩れます。

3児パパ・年収500万・資産9,700万のまめ社長です。

「子供の教育資金、どうしてますか?」
そう聞くと、未だに多くの人が「とりあえず学資保険」と答えます。

理由は2つ。

  • 「元本割れしないから安心」
  • 「生命保険料控除で節税になるからお得」

一見、理に適っているように見えます。

しかし、CFOとして電卓を叩いて「IRR(内部収益率)」と「機会損失」を計算した結果、その神話は音を立てて崩れ去りました。

この記事では、節税メリットまで全て加味した上で、それでも私が学資保険を選ばない理由を、数字だけで解説します。

目次

この記事でわかること

  • 学資保険の「返戻率105%」を年利に直すと何%か
  • 生命保険料控除の節税効果のリアルな金額
  • 同じ金額をNISAに入れた場合の差額
  • 学資保険が「ドアノック商品」と呼ばれる理由

結論:学資保険 vs NISA、18年で約167万円の差

商品18年後の利益
学資保険(節税込み・フル装備)+28万円
新NISA(年利5%運用)+195万円
差額約167万円

「学資保険を選ぶ」ということは、「将来手に入るはずだった167万円を捨てる」のと同じです。

以下、その根拠を1つずつ数字で示します。


1.「18年で5%増」は、年利何%か?

まず、保険パンフレットに大きく書かれている「返戻率105%」の正体です。
「銀行よりマシ」と思われがちですが、複利の世界では、これは非常に低い数字です。

シミュレーション条件

項目内容
月額1.5万円 × 18年間
支払総額324万円
受取総額340万円(返戻率105%)
利益+16万円

これを金融のモノサシである「IRR(実質年利)」に直すと、わずか 約0.5〜0.6%

18年間という長期間、資金をロックされるリスクを負って、リターンは米国債(約4%)の足元にも及びません


2.「生命保険料控除」という最後の砦を崩す

ここで必ず出てくる反論があります。

「でも、年末調整で税金が戻ってくるじゃん!その節税効果も含めればお得でしょ?」

計算してみましょう。ここが一番の誤解ポイントです。

節税額の試算

仮に年収500〜600万円(所得税率10%、住民税10%)の方が、学資保険で控除枠(一般生命保険料控除)をフルに使ったとします。

税目軽減額
所得税の軽減約4,000円
住民税の軽減約2,800円
年間の節税額約6,800円

これを18年間続けると、節税総額は 約12.2万円

学資保険のMAXメリット

項目金額
学資保険の利益16万円
節税額12.2万円
合計メリット約28.2万円

これが、学資保険の「MAXの実力値」です。


3. NISAとの「絶望的」な差

同じ金額(月1.5万円)を、新NISA(全世界株やS&P500)で運用した場合と比較します。
過去の統計的に無理のない「年利5%」でシミュレーションします。

18年後の比較

選択肢18年後の利益
A. 学資保険(節税込みフル装備)+28万円
B. 新NISA(運用益・非課税)+195万円

その差、約167万円

いくら「節税」というオマケをつけても、運用自体のエンジン性能差(0.5% vs 5.0%)は埋まりません。

💡 我が家のNISA運用の詳細は「【桃鉄で解説】新NISAは年始一括が正解の理由」で書いています。


4. そもそも「控除枠」余っていますか?

さらに残酷な事実をお伝えします。

先ほどの「12万円の節税」は、「一般生命保険料控除の枠が余っていたら」という前提です。

もしあなたが、すでに自分自身の「死亡保険(定期保険・収入保障保険など)」に入っているなら、年間8万円の支払いで控除枠(上限)は埋まっています。

その場合、追加で学資保険に入っても、節税効果はゼロです。

多くの家庭では、学資保険の節税メリットなど、最初から存在しないのです。


5. 学資保険は「ドアノック商品」である

なぜ、これほど効率の悪い商品が主力として売られるのか。

それは、保険会社にとって学資保険が「ドアノック(営業の入り口)商品」だからです。

保険会社の戦略

  1. 元本保証を好む親御さんに、安心感のある学資保険を売る
  2. そこでの利益は薄くても、接点を持てればOK
  3. 次は利益率の高い「外貨建て保険」や「医療保険」を提案できる

つまり、学資保険は「撒き餌」としての側面があることを理解する必要があります。


まとめ:教育費は「運用」で、不安は「掛け捨て」で

結論です。

教育資金という「18年後に使うお金」は、長期投資に最も適した資金です。

学資保険を選ぶ際に無視されているリスクは2つ:

リスク内容
インフレリスク18年後の100万円は、今の100万円の価値ではない
機会損失NISAとの差額 約167万円

この2つを無視してまで、学資保険に固執する理由はありません。

我が家の結論

役割商品
貯蓄(教育費の準備)新NISA(インデックス投資)
保障(万一の備え)月数千円の掛け捨て保険

「貯蓄」と「保障」は分ける
これが、数字で判断できる親の最適解です。


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